タイ
パタヤ
バンコクから2時間、海辺のリゾート
木彫りの聖域と、沖に浮かぶ島
ヘルメットをかぶって、ようやく真実の聖域(Sanctuary of Truth)の中へ。見上げれば、柱にも軒先にも木彫りの神々や人の顔がびっしりと並び、柱の間からは海がのぞきます。パタヤといえばまず夜の街が思い浮かぶかもしれませんが、ビーチ沿いに北へ、南へと少し移るだけで、まったく違う表情に出会えます。ナクルア(Naklua)の木造の聖域から始めて、沖に浮かぶラン島(Ko Lan)、夕暮れの丘、そして夜の通りへ。エリアごとに分けて、パタヤを歩いてみます。
木に刻まれた問い——真実の聖域
真実の聖域は、ナクルアの海辺の岬に立つ巨大な木造建築です。古代都市博物館(Ancient City Museum)やエラワン博物館(Erawan Museum)を手がけたレック・ウィリヤパン(Lek Viriyaphan)が建てたもので、工事が始まったのは1981年。公式サイトのトップページには、着工から経った年・月・日を数える表示が今も掲げられています。 創設者は、西洋の科学は暮らしをかつてないほど便利にしたけれど、人の心までは育てられないと考え、心を育てる道を哲学と芸術に求めました。だから、ここの彫刻は装飾というより問いかけに近いもの。私たちは何者で、どこから来て、どう生きるのか。見学ルートは、土・水・風・火を刻んだ彫刻から、聖域を囲む柱まで、その問いをたどって歩くつくりになっています。 建物はまるごと木彫りです。大きな木材は、金属の釘の代わりに溝を彫り、くさびを打ち込んで組んであります。それほど大きな木材を留められる長さの釘がなかったからだそうです。近くの丘の展望スポットから見下ろすと、木々の向こうで聖域が海に浮かんでいるように見えます。 見学には2〜4時間ほど。ガイドツアーは言語ごとに時間が決まっています。入場料は大人で日中500バーツ、日没後の夜間ツアーは700バーツ。館内ではヘルメットの着用が必要で、肌の露出が多い服装なら、ショールやサロンを借りられます(保証金200バーツ)。
同じ海、違うビーチ
パタヤの海岸は、エリアごとに性格が違います。 • パタヤビーチ(Pattaya Beach)——街の中心。ビーチロード沿いに長く弧を描き、ホテルや飲食店がもっとも密集しています。 • ナクルア・ウォンアマット(Wong Amat)——北側。真実の聖域やシーフード市場に近く、夜は比較的静かです。 • プラタムナック(Pratumnak)——中心部とジョムティエンの間の丘。小さな入り江、展望台、大仏のある寺院が集まっています。 • ジョムティエン(Jomtien)——南へ長く延びるビーチで、ぐっと落ち着いた雰囲気です。 宿選びには、この区分がいちばん役立ちます。夜の予定が中心なら街の中心部、海と休息が先なら北か南が過ごしやすいはずです。
ラン島——船で渡る一日
街から海を眺めて、まず目に入る島がラン島。コーラル島(Coral Island)とも呼ばれます。船はウォーキングストリート(Walking Street)の南端、バリハイ桟橋(Bali Hai Pier)から出ています。 島に着いたら、ビーチの間を行き来するバイクタクシーやソンテウで移動します。船着き場前のにぎやかなビーチを過ぎ、そこから離れた小さなビーチまで行くと、人がぐっと減って、パラソルの下で過ごす午後も静かになります。 航路や季節によって運航時刻が変わるので、帰りの最終便は、島に着いたらすぐに確かめておきましょう。
海辺の食卓
パタヤで一食選ぶなら、シーフードです。ナクルアのラーンポー市場(Lan Pho Market)は海のすぐそばに立つ市場で、選んだ魚やエビ、カニ、貝をその場で焼いたり蒸したりしてくれる店が並びます。海風に吹かれながら、プラスチックの椅子に座って食べる魚の塩焼きは、いかにもパタヤらしい一皿です。 街なかのシーフード店なら、カニを卵とカレー粉で炒めたプーパッポンカリーと、酸っぱくて辛いトムヤムクンが定番。軽く済ませたいときは、屋台のソムタム(青パパイヤのサラダ)とガイヤーン(炭火焼きの鶏)に、もち米を添えてみてください。もち米を指で丸めて、ソムタムの汁につけて食べるのが、タイ東北部イサーン地方の食べ方です。
夕暮れの丘と、夜の通り
日が傾いてきたら、プラタムナックの丘にあるカオ・プラタムナック展望台(Pattaya Viewpoint)へ。弧を描くパタヤ湾が一望でき、日が沈むとビーチ沿いに明かりがひとつずつ灯っていきます。同じ丘には黄金の大仏が座るワット・プラヤイ(Wat Phra Yai)があるので、あわせて訪ねるのにちょうどいい距離です。 丘を下りると、ビーチの南端からウォーキングストリートが始まります。ネオンの下でライブ音楽と呼び込みの声が入り混じり、夜が更けるほど人が増えていきます。通りの両側はほとんどがバーやクラブなので、家族旅行なら、日が暮れてすぐに一度歩いてみるくらいで十分です。
行き方と街なかの移動
バンコク市内からは、エカマイ(Ekkamai)の東バスターミナルか、モーチット(Mo Chit)の北バスターミナルからパタヤ行きのバスが出ています。バンコクからパタヤまでは約150km、車でおよそ2時間です。 街なかの足になるのはソンテウ(バーツバス)。ビーチロードとセカンドロードを決まった方向に回るピックアップトラックで、手を挙げて止め、降りるときは天井のブザーを押して、運転手に運賃を払います。ルートを外れてほしいと頼むと、車をまるごと借りる形になるので、その場合は乗る前に値段を決めておきましょう。荷物が多いときや夜遅い移動には、Grabなどの配車アプリが便利です。
おすすめ3泊4日プラン
1日目——バンコクまたは空港からバスで移動 → チェックイン → カオ・プラタムナック展望台で夕日 → ウォーキングストリートを散策 2日目——バリハイ桟橋からラン島へ → 船着き場から離れたビーチで午後を過ごす → 街なかでシーフードの夕食 3日目——午前は真実の聖域(2〜4時間)→ ラーンポー市場でシーフードの昼食 → ジョムティエンビーチで夕暮れの散歩 4日目——朝のワット・プラヤイ → チェックアウト → バンコクまたは空港へ
- おすすめの季節
- 11〜2月(乾季・涼しい時期)
- おすすめの日数
- 3〜4日
食べたいもの
- 海鮮焼き(ナクルアのラーンポー市場)
- プーパッポンカリー(カニのカレー炒め)
- ソムタム・ガイヤーン(青パパイヤのサラダ・炭火焼きの鶏)
- トムヤムクン(酸っぱくて辛いエビのスープ)
実用的なヒント
- タイ入国前3日以内(入国日を含む)に、タイ・デジタル到着カード(TDAC)をオンラインで提出し、確認メールを入国審査で提示してください。
- タイでは、液体式・加熱式を含むすべての電子たばこの使用・所持が違法です。韓国外交部によると、パタヤでも摘発例がたびたびあるそうです。
- スワンナプーム空港1階・8番出入口付近から、パタヤ北バスターミナル行きのバスが出ています(135バーツ・約2時間)。空港発の最終便は18時30分なので、夜に着く場合はほかの移動手段を手配しておきましょう。
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